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IT導入補助金2025【340号】

サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)は2017年からスタートしましたが、2025年も継続されています。IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDXの推進、セキュリティ対策、インボイス制度への対応に向けたITツールやIT機器の導入を支援する補助金です。

【 IT導入補助金2025の制度概要 】

2025年3月31日(月)受付開始予定
2025年5月12日(月)締切予定(複数社連携IT導入枠は6月16日(月)予定)

IT導入補助金2024からのおもな変更点は下記の通りです。

■「通常枠」の補助率拡大(一部)について

最低賃金近傍の事業者(※1)に対する補助率を「2/3」へ拡大(左記以外の中小企業、小規模事業者は1/2)

※1:3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員数が全従事員数の30%以上であることを示した事業者

■「セキュリティ対策推進枠」の補助額、補助率拡大(一部)について

  • 補助額の上限を「150万円」へ拡大
  • 小規模事業者に対する補助率を「2/3」へ拡大(中小企業は1/2)

■補助対象ITツールの拡大について

  • IT活用の定着を促す導入後の”活用支援”を補助対象に追加
  • 「統合業務」の業務プロセス(※2)を共通プロセス「共P-05」の対象に追加

※2:「ビジネスアプリ作成」、「ワークフロー」、「BI(ビジネスインテリジェンス)、分析・解析」等の機能

共P-05:総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報シス・統合業務

【 補助の対象となる中小企業・小規模事業者等 】

※その他、商工会や商工会議所、中央会等の中小企業団体、財団法人、特定非営利活動法人も対象

【 補助率と補助額 】

※複数社連携IT導入枠:※事業に参加する中小企業・小規模事業者等は「10者以上」である

【 対象経費と活用事例 】

補助の対象となる経費は、ソフトウェア購入費用、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費(保守運用やマニュアル作成等のサポート費用に加えてIT活用の定着を促す導入後の「活用支援」も対象)のほか、PC・タブレット等、レジ・券売機等、またサイバーセキュリティお助け隊サービス(最大2年分)などです。

※サイバーセキュリティお助け隊サービス:中小企業に対するサイバー攻撃への対処として不可欠なサービス(見守り、駆付け、保険)をワンパッケージにまとめた民間の事業者から提供されるサービス)

また、補助金の活用事例としては、飲食店において、人手不足解消、販売回転率の向上などをねらったセルフオーダーシステム導入の事例、製造業では、CADソフトの導入により構造計算の内製化を可能にしたといった事例、また不動産業では、会計ソフトを導入し基幹システムと連携させることで情報の一元化・業務効率化を実現したという事例などがあります。

【 申請・採択結果 】

中小企業庁によれば、最近の申請・採択結果は上記のようになっています。また、「2023」の都道府県別の採択結果が公表されており、東海地方では岐阜県1,251件、静岡県1,963件、愛知県4,517件、三重県818件となっています。

(樋口)

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