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年末調整(令和5年分の変更点)【308号】

10月に入り各生命保険会社から控除証明書が届き始め年末調整の時期も近づいてきました。本年の変更点は下記の通りとなっております。

扶養控除の対象となる非居住者である扶養親族の適用範囲の改正

(1)令和5年分以降の所得税については、扶養控除の対象となる非居住者である扶養親族は次のいずれかに該当する者になりました。

  1. 16歳以上30歳未満の者
  2. 70歳以上の者
  3. 30歳以上70歳未満の者のうち次のいずれかに該当する者
    ・留学により国内に住所及び居所を有しなくなった者
    ・障害者
    ・扶養控除の適用を受けようとする居住者からその年において生活費又は教育費に充てるための支払いを38万円以上受けている者

(2)年末調整において、非居住者である扶養親族を扶養控除の適用対象にする場合は、その扶養親族に係る確認書類を給与支払者に提出又は呈示する必要があります。

【確認書類】

  • 親族関係書類及び留学ビザ等書類⇒扶養控除等申告書提出時に添付
  • 送金関係書類(外国送金書類・クレジットカード利用明細書)及び38万円送金書類⇒年末調整時に提出

(3)扶養控除等申告書の様式が変更されました。

住民税に関する事項に退職手当等を有する配偶者・扶養親族の記入欄が追加されました。

(4)令和6年以降の変更点

  1. 国外居住親族への送金関係書類の対象書類が追加
    電子決済手段等取引業者の証明書類が加わる予定です。
  2. 給与所得者の保険料控除申告書の記載事項の簡素化
    ・社会保険料を支払っている生計を一にする配偶者・扶養親族の続柄
    ・生命保険控除の対象となる支払保険料等に係る保険受取人との続柄
  3. 住宅ローン控除申告書への借入金残高証明書の添付が不要
    令和5年1月1日以降に取得した住宅については、住宅ローン控除の適用を受ける際に添付していた借入金残高証明書の添付が令和6年分の年末調整から不要になり、金融機関から税務署に借入金残高のデータが送られ税務署から申告者へ金額を通知するようになります。
  4. 給与所得の扶養控除等申告書の提出の簡素化(令和7年分より)
    申告書に記載すべき事項について、前年の申告書と変更がない場合は内容に変更がない旨の記載のみで提出することが出来るようになります。

(西村)

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