年末が近づき、令和6年税制改正について、注目をしているところですが、この原稿を作成中の現在において、税制改正大綱の発表がされていませんので、今回は視点を変えて現在のキャッシュレス納付について、ご紹介します。
4つの方法
現状国税のキャッシュレス納付の方法は、①ダイレクト納付、➁インターネットバンキングによる納付、③振替納税、④クレジットカード・スマホアプリ納付の大きく分けて4つの方法が利用できます。
この中で、最も古くから利用されているのは、③振替納税ですが、皆様ご存じの方も多いとは思いますが、対象税目が個人の申告所得税及び復興特別所得税と個人の消費税に限られ、既に利用されている方が多いとは思いますので、今回は残りの3つの方法についてご紹介をしたいと思います。
①ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)
対象税目が基本的に国税全税目(納付手続方法により一部利用できない税目あり)となっており、e-Taxによる簡単な操作で事前に届け出をした預貯金口座から、口座引き落としにより納付する方法で、源泉所得税など納付機会の多い方と、ご自身で振替納税日を指定したい方にはお勧めです。(即日引き落としもOK)
e-TAXを前提とした口座振替であるため、事前にe-TAXの利用開始届出書の提出や、ダイレクト納付利用開始届出を提出し、書面で届け出た場合、1か月程度で利用が可能となります。口座振替手数料も必要がありませんが、利用可能額は金融機関により異なります。
②インターネットバンキング口座からの納付する方法
対象税目が基本的には国税全税目(納付手続方法により一部利用できない税目あり)となっていて、普段からインターネットバンキングにより、決済をすることに慣れている方にお勧めの方法です。
利用にあたっては、インターネットバンキング又はモバイルバンキングの契約、そして、e-TAX利用開始届書の提出が必要です。また、利用可能な金融機関かどうかの確認が必要です。
➃クレジットカード・スマホアプリ納付
対象税目が、基本的に国税全税目(ただし利用できない税目あり)となっていて、専用サイトにアクセスをし、クレジットカードやスマホ決済アプリ(Pay払い)により納付する方法です。1000万円未満で、かつ利用可能額の範囲内という制限があります。
スマホアプリの利用により、時間を気にせず納付したい方にお勧めです。また納付額に応じた決済手数料が必要となりますが、ポイントが付与されますので、ポイント集めが熱心な方にはお勧めです。
いかがでしょうか。時間短縮、生産性向上の観点に興味がある方には検討の必要があるかもしれません。
(川合)