相続税や贈与税の算定基準となる令和2年分の路線価が国税庁から発表されました。路線価の全国平均は前年を1.6%上回り、5年連続上昇しています。愛知県でも前年を1.9%上回り、8年連続の上昇となります。
名古屋地区の最高路線価は、JR名古屋駅前(中村区名駅1丁目)の1㎡あたり12,480千円で13%の上昇となります。前回調査で上昇率1位であった名古屋三越栄本店前は23.5%から10.4%に、金山地区は21.9%から9.8%といずれも勢いが弱まっています。
なお、国税庁は今回の路線価が新型コロナウイルス感染拡大による経済変化を加味していないことから、9月末に公表される「都道府県地価調査」において広範囲な地域で地価が20%以上下落した場合は、路線価を補正する方針であることを明らかにしています。
路線価は、道路(路線)に面する宅地1㎡当りの評価額であり、相続税・贈与税を算定するときの基準として適用されます。土地の相続税評価額は、以下の2つの方法により算定します。
(1)路線価のある土地(路線価方式) 評価額 = 路線価(千円/㎡)×面積(㎡)×補正率
(2)路線価のない土地(倍率方式)
評価額 = 固定資産税評価額 × 国税局長が地域毎に定める倍率
路線価や倍率方式の計算に使用する倍率はどなたでも調べることができ、国税庁のホームページから確認することが出来ます。この機会に、ご自身が所有する不動産の評価額を調べてみるのも良いかもしれません。
(中嶋)
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