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【195号】小規模宅地等に関する税制改正(相続税)

平成30年度改正において、小規模宅地等の特例のうち一部が見直されました。

 

特定居住用宅地等の見直し(3年内家なき子)

 特定居住用宅地等の特例とは、被相続人の居住の用に供されている宅地等のうち一定の要件を満たす場合には、その宅地等の課税価格から330㎡まで80%減額できる制度です。

 

 このうち、いわゆる「3年内家なき子」とは、下記がその要件でした。

 ①被相続人に配偶者及び同居相続人がいないこと

 ②相続開始前3年以内に国内にあるその人又はその人の配偶者の所有する家屋に居住したことがないこと

 ③その宅地等を申告期限までに保有していること

 改正後は、「3年内家なき子」から、次に掲げる者を除外することとなりました。

 

 ①相続開始前3年以内に、その者の3親等内の親族又はその者と特別の関係のある法人が所有する国内にある家屋に居住したこ

  とがある

 相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有していたことがある

 

 今回の改正の趣旨としては、作為的に持ち家がない状態にする節税スキームを認めないようにするためです。

 

 上記の改正は、平成30年4月1日以後に相続又は遺贈により取得する宅地等に係る相続税について適用されます。

 ただし、経過措置が設けられており、平成30年4月1日から平成32年3月31日までの相続又は遺贈において、平成30年3月31日時点に相続又は遺贈があったものとした場合に現行要件を満たすことになる宅地等(経過措置対象宅地等といいます。)については、現行要件を満たしていれば家なき子特例を適用できることとなります。

(中嶋)

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